イラストの手法には、「アナログ作画」と「デジタル作画」があります。
一昔前はアナログ作画が主流でしたが、液タブやiPadなど、デジタルでイラストが描けるツールの登場で、デジタル作画する人がどかん!と増えました。
しかし、アナログ作画を好むクリエイターもまだまだたくさんいます。
「アナログ作画」と「デジタル作画」、具体的にはどんな違いがあって、どんなメリット&デメリットがあるのでしょうか。

わたしはもともとアナログで作画していましたが、現在はデジタルで作画しています。(アナログでもたまに描きます)
アナログとデジタルの違い
大きな違いは、作画する道具です。
道具が違うので、当然仕上がりにも違いがあります。
アナログ作画で使用する道具
- 紙
- 画材(えんぴつ、クレヨンなど)
- 消しゴム
基本的には、紙と画材があれば描けます。
紙に画材で描く!!がアナログ作画です。
紙
イラストに使う紙は、コピー用紙やケント紙、画用紙、漫画原稿用紙など、種類が結構あります。
紙によってデコボコだったりツルツルだったり、描き味がかなり変わるので、使う画材によって使い分けます。
基本的には紙ですが、極端な話、画材で描けるなら何でもいいので、紙じゃなくても壁とかティッシュペーパーとかもありです(笑)
画材
画材は、えんぴつ、クレヨン、コピック、絵具、アクリルガッシュ・・・などなど。
たくさんの種類があります。



下のイラストは、
・左が漫画用原稿用紙にGペンで描いたもの
・右が画用紙に水彩絵の具で描いたもの
です。
だいぶ雰囲気が違うのがおわかりいただけるでしょうか?


UVERworldのボーカルTAKUYA∞のファンアートです。


写真を撮って、明るさを調整しています。
デジタル作画で使用する道具
- デバイス
- イラストソフト
- デジタル専用のペン
- 液タブもしくは板タブ(デバイスがパソコンの場合)
デジタル機器を使って描いたイラストがデジタル作画です。
そのままですね。笑
デバイス
イラストで使うデバイスは、スマホ、タブレット、パソコンなどです。
パソコンをデバイスで使うときは、直接描けないので、液晶タブレットか板タブレットにつないで描きます。
イラストソフト
パソコンやタブレットだけではイラストは描けないので、ペイントソフトや画像編集ソフトを使います。
無料のものではアイビスペイントやギンプ、有料のものはPhotoshopやプロクリエイトなどがあります。
わたしはクリップスタジオというイラストソフトを使っています。
もともと漫画を描くために購入したので、漫画制作が得意なソフトを選びました☆
デジタル専用のペン
それぞれのデバイスに応じた専用のペンを使います。
実は、100円均一のタッチペンでもiPhoneで簡単なイラストが描けます!



下のイラストは、デジタルで描いたのもです
わたしのアイコンです(笑)


こちらはPNGで書き出したものになります。
アナログイラストのメリット&デメリット
メリット | デメリット |
---|---|
・1点ものになる ・アナログならではの味がでる | ・修正が難しい ・まったく同じものは描けない ・作品の保管に注意が必要 ・印刷する場合はスキャンが写真撮影になる |
アナログイラストの最大のメリットは、1点ものであること、です。
全く同じものは描けないので、自分だけのプレミア感があります。
また、アナログでしか出せない色の滲みやペンのかすれなど、描いた人を思わせる暖かみや味をイラストに追加してくれます。描いてみるとわかりますが、デジタルでアナログのような表現をするのは、かなり難しいです。
反面、修正が難しいのが最大のデメリットです。
ちょっとした修正なら「ごまかす」という形で修正できます(その場合でも、修正した跡は残ります)が、色の変更などはできません。
アナログイラストを依頼するときは、ラフの段階でしっかりイメージをすり合わせておくことが大切です。
アナログイラストをデータにしたい場合は、スキャン画像か写真を撮るしかありません。その場合、原画の状態よりもクオリティが落ちる可能性があります。
向いている案件
- 似顔絵
- ライブペインティング
- ウェルカムボード など
デジタルイラストのメリット&デメリット
メリット | デメリット |
---|---|
・複製できる ・データでやり取りできる ・アナログよりも修正しやすい | ・データが突然消える可能性がある ・保存形式によっては扱えない場合がある ・イラストが平面になりやすい |
デジタルのメリットは、扱いやすさにあります。
データでやり取りができるので、完成したその日に納品することもできます。
また、大幅な修正はアナログ同様難しいですが、色味の調整やちょっとした修正なら、跡を残さず修正が可能です。
デジタルで一番怖いのは、突然データが消えることです。きちんと管理をしていないと、家電製品が突然壊れるように(笑)、データが飛ぶことがあるので注意が必要です。
また、ソフトによっては扱えない保存形式があります。どの形式で保存して納品するか、よく確認しておく必要があります。
デジタルイラストはアナログのような味を出すのが難しいです。どうしても平面的になりやすく、物足りなさを感じるかもしれません。
向いている案件
- 広告
- キャラクターイラスト
- ロゴ
- アニメーション など
まとめ
今回は、アナログとデジタルの違いについて紹介しました。
わたしは主にデジタルで作画していますが、構図を考えたりするときは、アナログで行っています。
どちらも良し悪しがあるので、うまく使い分けていきたいですね。